ブロックチェーン技術の登場により、ゲームを遊ぶだけで稼げる時代が訪れようとしていますね!
まさに夢のような話ではありますが、お金を稼ぐことによって税金がかかる場合があることには注意が必要です。
この記事では以下のような疑問を解消するために、NFTゲームにかかる税金や確定申告、利益の計算方法などについてご紹介していきます!
※この記事の所要時間は10分です。
・そもそも確定申告が必要な人ってどんな人?
・どんなタイミングで税金が発生するの?
・NFTゲームの利益計算はどうすればいい?
この記事の目次
NFTゲームで稼いだら税金はかかるの?
NFTゲームで稼いだお金に税金はかかってしまうのか?
先に結論から申し上げるとNFTゲームで稼いだお金には税金がかかります!
このことは国税庁が2022年4月に公開した資料に明記されています。
>>【国税庁】No.1525-2 NFTやFTを用いた取引を行った場合の課税関係
ザックリとした内容だけ知りたいという方もいると思うので、資料内容を大まかにまとめると次のようなことが書かれています。
- NFTと暗号資産を取引すると所得税の課税対象になる ※ただし、財産的価値を有する資産と交換できないNFTは対象外
- NFTの取引などを通じて得た利益は、稼いだ方法に応じて事業所得・給与所得・譲渡所得・一時所得・雑所得のいずれかに分類される
要するに、NFTゲームで稼いだお金には税金がかかるということです!
そしてその大部分は雑所得に分類されると言われます。
雑所得とは、簡単に言ってしまえば本業以外で稼いだお金のことで、もう少し付け加えれば10種類ある所得の分類のうち、不動産所得や山林所得などのように明確な区分がないその他の所得のことですね。
ここで覚えておきたいのは、仮想通貨関連の利益は現在の税制だと累進課税が適用されることです。
たとえばFXや株式投資は税率が一律で約20%と決められていますが、仮想通貨の場合だと所得税+住民税で最大55%もの税金がかかってしまいます。
仮想通貨と株式投資及びFXは仕組みが似ているので税率も同じだと勘違いしている人もいますが、それは大きな間違いなんです!
NFTゲームで稼いだお金や仮想通貨には所得に応じて15%〜55%の税金がかかるので十分に注意しておきましょう。
NFTゲームで稼いだら確定申告は必要?
NFTゲームで稼いだお金が一定の額を超えていれば確定申告が必要です!
具体的には会社からもらえる給料以外の所得が20万円を超えている人は確定申告をしなければなりません。
逆に言えば、仮想通貨の価格が下落して損失を出してしまい、給与以外の利益が20万円を下回った場合には確定申告する必要はないです。
しかし、意外と忘れがちな方も多いので念のためお伝えしておくと、雑所得にはメルカリで要らないモノを売って得た利益や、Webライターなどの副業で稼いだお金なども含まれます。
つまり、仮想通貨では20万円以上の利益が出ていなくても、副業で稼いだお金などをトータルすると雑所得が20万円を超えていて、実は確定申告が必要だったというパターンがあるのです。
もし確定申告の必要があるのに無申告のまま放置してしまうと、しばらくして税務署から申告漏れの通知がきてしまい、延滞税と無申告加算税が上乗せされた税金を納めなければならなくなってしまいます。
申告しなくてもいつか絶対にバレて、より多くの税金を納めることになってしまうので、忘れずに確定申告を行うようにしてください!
NFTゲームはどのタイミングで利益が発生する?
どのタイミングでNFTゲームで稼いだお金(仮想通貨)が課税の対象になってしまうのか気になっている方も多いと思うので、代表的なタイミングをまとめてみました。
NFTゲームで利益が発生する代表的なタイミングには次の5つがあります。
- 保有しているNFTアイテムの売却
- NFTアイテムのレンタルによる収益
- 仮想通貨のステーキング
- 他の仮想通貨に交換した時
- 仮想通貨を円と交換する時
特に注意したいのは他の仮想通貨に交換する時にも利益が発生する可能性があることですね。
自分の中では単にアイテムを購入するために通貨を交換しているだけでも、仮想通貨の価格は常に変動しているので、最初に取得した時よりも価格が上がっていれば利益が出ます。
このように仮想通貨の税金は取引を追うのが大変で、計算も複雑になりやすいので相応の知識がないとかなり難しいです。
少額の利益であれば計算ツールなどを用いて自分でやるのも良いですが、利益が大きい場合にはNFTの知識がある税理士に依頼した方が確実かもしれませんね。
NFTゲームの利益の計算方法
確定申告を行うには、NFTの取引などで年間にどれくらいの所得が発生したのかを把握する必要があります。
利益の金額については、基本的には次の計算式で求められます。
暗号資産の売却価格(時価)ー暗号資産の取得価格(平均取得単価×売却数量)=損益額
なお、平均取得単価の計算方法には以下の2つがあるので、いずれか一つを選択して申告します。
- 移動平均法
- 総平均法
ちなみに、移動平均法を選択する場合は国税庁に資料を提出する必要があるので注意しておきましょう。
申請しなかった場合は総平均法を選択したと判断されてしまいます。
(さらに、一度選択した計算方法は3年間継続しなければなりません)
申請に必要な書類は以下のリンクからダウンロードできます。
NFTゲームの利益計算のために控えておくとよい情報
確定申告の直前に取引履歴を整理して計算するのはあまりにも大変なので、日頃から利益計算に必要な情報をメモしておくと後々の負担を減らせます。
取引したその日のうちに、以下の情報を控えておきましょう。
- NFTを売買した日時
- 購入または売却した時の価格
- 取引した通貨名
- 取引した通貨の数量
- 取引で発生した手数料
これらの情報は税理士さんに依頼する際にも必要な情報になるので、取引の度に内容をメモする癖をつけておくのがベストです!
NFTゲームの利益計算に使えるツール
仮想通貨の利益計算は複雑で難しいので、自分の力だけでやるのはあまり現実的とは言えないかもしれません。
そこで、利益計算に使える便利なツールについてもまとめてみました。
また、NFTに強い税理士に依頼するのも一つの手ですね。
費用は掛かりますが、一番確実ですね!
税理士に依頼すれば万が一税務調査が入った時も力になってもらえるはずなので心強いと思います。
最後にまとめ
この記事ではNFTゲームの税金や確定申告、利益計算の方法などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
NFTゲームで稼いだお金は雑所得に分類され、雑所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です!
確定申告が必要にも関わらず申告をしなかった場合は、税務署からの通知が来て大急ぎで申告手続きをし、納税額に加えて延滞税や無申告加算税まで追加で納めなければならなくなります。
お金を稼ぐことと納税することは切っても切り離せない関係にあるので、申告する義務があるならば忘れずに確定申告を行いましょう!